今回のテーマは、
「マネジメントのゴールは自分より優れた部下を育成すること」
にしたいと考えています。
オペラ歌手のポール・ポッツの半生を描いた映画「ワン・チャンス」のラストシーン
近くに次のようなセリフがあります。
完全なネタバレですので、もしこれから見たいと思われていた方がいるとしたら、
申し訳ないので、以下、おもいっきりスクロールしないと見られないように
記載しておきたいと思います。（後日、ご覧の上、以下お読み頂けると嬉しいです。^^）
そのセリフとは、ポール・ポッツの父親による、次のものです。
「親にとっての成功とは、子供が親をどれだけ超えたかで決まる」
一見したところ、当たり前の言葉に聞こえますが、とても深いものが
ありますね。
もし、これが当たり前のことして全ての人が実践しているとしたら、
どの過程でも、これから新しく子供が生まれてくればくるほど、
すばらしい人が増えていき、どの過程でもすばらしいことが増えてくるはずです。
確かに、様々な事情があり、そうなならない過程がたくさんあっても、
それを上回る家庭が、ほんの少しだけでも数が上回ったとしたら、
統計的にみたら、社会はより充実したものになっていくのかもしれません。
そして、これまでは、実際にそうだったのかもしれませんし、
それが日本経済の発展だったのかもしれませんね。
ただ、今後、人口が減ることにより、親が育てる優秀な子供が増えたとしても
数自体が減っていくことで、右肩下がりで、優秀な子供の総数が減っていき、
それが、あくまで日本国内だけで見た場合には、価値の総和の低下に
つながってしまうのかもしれません。
まあ、これは経済という観点から考えると、当たり前の話に聞こえるかも
しれませんし、何を今さら、そんな当たり前のこと、言っているのだ
と言う方もいらっしゃるかもしれませんね。
一方で、それを、会社に目を向けてみた場合は、どうでしょうか？
上記のセリフをそのまま会社に当てはめると、
「社長にとっての成功とは、スタッフが社長をどれだけ超えたかで決まる」
となります。
もし、それが実現できたとたら、会社の目的であり使命でもある
「存続し、発展し続けること」
が、実現することになります。
ただ、残念ながら、
「社長にとっての成功とは、スタッフが社長をどれだけ超えたかで決まる」
と考えて、日々、起業活動をしている方はどのくらいいらっしゃる
でしょうか？！
もし、そうしているとしたら、会社の経営資源の大半を、人材採用や育成に
投下しているはずです。
また、人事評価制度をはじめとし、スタッフがより働きやすい環境づくりを
重要課題と位置付けて取り組まれていることでしょう。
残念ながら、小資本で起業し、1を10に変える過程、10を100に変える過程に
入られる方が課題として位置付けている方の大半が、マーケティングや集客、営業、
商品開発といったことを重要視されていることが多いです。
当社もそうでした。
それが、月刊誌の2014年4月号（第29号）でも触れました通り、
今現在は、会社の売上や利益というのは、集客や営業ではなく、
人材によって決まると考えています。
極論すると、優秀な人材が１人増えると、集客や営業の努力と関係なく、
１人増えた分だけ売上と利益が増えるという考え方です。
そのくらい、スタッフを大切にし、また、自分を超えるようなスタッフを
育成していくことが大切だと位置付けて、そのための仕組み作りを
進めていっているところです。
そして、そのような会社がどんどん増えていったとしたら、
働くスタッフにとってもすばらしい環境が増え、
会社ももっと良くなるので、人口が減っていくのとは関係なく、
社会はどんどん素晴らしくなり、経済の縮小傾向も違う方向に
もっていけるのではないかと想像しています。
残念ながら、このようなものは、頭で分かったとしても、
実際に実行する方は極めて少ないですし、上記を読んで、これから
人事評価制度が最重要課題だと捉えてつくり始める方はほとんど
いらっしゃらないと想像しています。
そのくらい、頭では重要度は分かっても、優先順位が落ちてしまうほど、
体感ベースで理解するのが難しいのが、この分野だと考えています。
そこで、今回の定例講義（中上級編）は、どうしたら、より体感的に
その重要性をご理解頂き、良いスタッフが増えると、集客や営業の努力と
関係なく、なぜ会社の売上や利益がどんどん増えていくのかをご理解頂くのか
というメカニズムについて、ご理解頂くきっかけにできたらと
考えています！
音声とテキストは以下をご参照ください。
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