値上げ戦略  〜顧客数を増やさず、30%の成長を実現する方法 〜

※第84回定例講義

2018年10月13日(土)【定例講義】  【記事投稿者一覧→】

 
あまり具体的にはお伝えできていなかったかもしれませんでしたが、今年6月から9月までの4ヶ月間は、私にとっては、正念場と言えるほどの、生きるか死ぬかの瀬戸際の戦争とも言える期間でした。

具体的に言えば、「シェア秘書サービス」が、想像を超えるほどの急成長をしながらも、なかなか採算ベースに乗らず、でもその期間は資金調達をすることで、なんとかしのごうと考えていながらも、その資金調達さえも難しくなる…という現実に直面していました。

私は小資本で立ち上げることを何よりもの大切な原則と考えて、これまで起業支援活動を行ってきました。

その考えは今でも変わりません。

ただ、残念ながら、ずっと小資本で活動を続けようと考えると、最初の1〜2年は良いのですが、3年後以降に右肩下がりのじり貧に陥ります…。

なぜ、そうなるのかというと、成長が鈍化・退化することにより、商品力が不足・枯渇するからです。

つまり、最初の「0を1に変える」「1を10に変える」ステージまでは小資本で良いのですが、それを超える段階では、小資本などと言わずに、どんどん投資をしていかないと、生き残れないような状態にもなっていくものです…。

それは嫌だなと思うと、残念ながら成長が止まり、ずっと現状維持、もしくは右肩下がりという状態が何十年も続くことになります。

スタッフを採用すると、利益が落ちてしまって大変になるから…と考え、そうしない方が、何十年にも渡り、同じ状態を続けることになると…いうのも、それと同様な結果だと考えられます。

もちろん、それが大半の起業家の現実であり、普通のことですし、それが安定した幸せな人生だと捉えることもできるかもしれません。

逆に投資をするとどうなるかというと、当然のことながら、リスクが生まれることにもなってしまいます。

今の私のような、生きるか死ぬかの瀬戸際的な瞬間を味わう可能性がゼロとは言えません。

初期の頃は、「0を1に変える」ことができた後は、おおよそ、新規顧客獲得のためにまずは1回の出稿で数十万円の広告を出し、顧客リストをつくるということをやってきました。

それが上手くいった後は、1回の広告出稿で数百万円という広告を出し、さらに顧客リスト数の桁を上げるということをやってきました。

そのような広告投資が、今の経営活動の全てを支える顧客基盤になっていることは間違いないとは言え、ただ、数百万円の広告を出して、反応がほとんどないという経験もあるのは事実です…。

一方で、この5年間行ってきたことは、広告ではなく人材への投資です。

もしかすると、一部の起業家の方はおかしい、時代に逆行している…と思われるかもしれませんが、昨年からは社会保険も完備し、今では毎月100万円という規模で社会保険の支払をするほどまでにもなりました。

人件費も毎月600万円くらいはかけている状況でもあります。

ご想像される方が多いと思いますが、このように、投資をすると、本当に採算にあっているのかどうかが完全にわけが分からなくなります。

それを防ぐためにも、2年前からは、財務部を設置した上で、各事業部門が1つの会社であるかのように、経営状態を把握するための部門別会計を導入してきました。

JALを再生した稲盛さんのアメーバ経営的な思想もその過程では取り入れてきました。

ただ、その導入をより完璧にしていこうとする過程において、利益を十分には残せず、資金調達もできなくなり…、キャッシュフローの問題にもつながっていき…。

といったことが、今年2月頃のことでした。

ただ、ふとそのときに思ったのです。
なぜ、こんなにも苦しいのかと?!

そのとき、改めて気付いたことは、新しいことを全くせずに、今現在のお客様のご支援だけに全力を尽くしているだけだとしたら、赤字になることはあり得ないということでした。

では、なぜ、赤字になるかというと、今の限界を超えて、もっと多くの方の力になりたいと考えるからなのです!

そのように限界を超えようと思わなければ、赤字になることはあり得ません。

つまり、サービスを開始した当初よりも、はるかに商品力が高まっているのが事実で、にも関わらず、料金体系は以前のままであるという状態になっているという現実がそこにることに気付きました。

サービスを高める上でコストが上がっていないのであれば問題ないですが、顧客の成功率を高めるためにはより追加で行う必要があることが増え、その結果、人件費が高まります。

だから、いつまでも赤字構造から抜け出せないことに改めて気付いた次第でした。

そんなこと、当たり前だろうと思われるかもしれません。
しかし、自分のこととなると本当に分からないものだなというのが私自身の実感です…。

あなたご自身のことを考えてみた場合、いかがでしょうか?!

顧客の成功率(ゴールへの到達率)をより100%に近づけるため、去年、今年とどんな新しい試みをしてこられたでしょうか?!

追加でのコスト(時間も含めて)が発生しているにもかかわらず、料金は据置というようなことはあったりするでしょうか?!

もし、そのような要素が少しでもあったことに気付いても、通常はなかなか料金の値上げを行うことは難しいものかもしれません。

というのも、いくらそうしたサービス向上をしているからといっても、値上げの話などをしたら、特に現時点で継続的にご利用くださっているリピーターのお客さんが、流出してしまう危険性があるからです。

ですので、価格戦略、値上げ戦略のセオリーとしては、既存客の値上げは最後にし、まずは新規顧客からの値上げから始めることが大半です。

そして、既存顧客には1〜2年という猶予期間を設けて、時間をかけて値上げを了承頂くということが多いものです。

そのような中、この数ヶ月間の期間には、シェア秘書サービスにおいて、6月に既存顧客の方々に対して料金の値上げの旨をお伝えし、3ヶ月後の9月からは値上げを行うという、セオリーではなかなかあり得ないことを行いました。

通常であれば、そのようなことを行ったりすると、顧客の大半が流出するということにもなりかねないでしょう。

ところが、流出はほとんどなく、好意的に受け入れてくださるクライアント様が多い状況でありました。(感謝です!)

今回の定例講義では、あなたの料金には、あなたがお客様のために行っている努力が適正に反映されているかどうかという点について検討するための機会を設けました。

その音声、動画は、以下をご参照頂けたらと思います。

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