なぜ、このビジネススクールを創設しようと考えたのか?【その3】起業家がお互いに成長し合える「場」とは、どういうものなのか?

これまで、起業家が成長し成功する上で効果的な学習方法とは、机に座って受け身の姿勢で学ぶのではなく、「教える」ということを通じて能動的な姿勢で活動することだということを書いてきました。

ただ、そのように申し上げると、どうしても

「自分はまだまだだし、人に教える立場になどなれないから、もう少し経験を積んでから、教える立場に回りたい」

とお考えの方がいらっしゃることも想像しています。

が、私は、起業したいという気持ち、あるいはそれと同じくらい強い気持ちをお持ちの方であれば、どんな方であっても、誰しもが人より秀でているものをお持ちだろうと考えています。

例えば…、

・まだ起業して軌道に乗られていない方であっても、その準備のために10冊の本を読まれる方がいらした場合、まだ1冊もお読みでない方に対して、その10冊のうちのどの本がお勧めであるのかということを「教える」ことができるでしょう。

・ちょっと時間をかけてブログを立ち上げることができ、毎日コンスタントに100名以上の方にアクセス頂けるようになった方は、ブログを開設したことがない方や開設したけれどレイアウトの変更に苦労されている方にとっては、大先生に見えることも多いと思います。

・100名の方に対して同時にメールを送る際の一括メール配信ソフトや、ステップメールのようなソフトを使っている方は、まだお使いではない方に対して、ソフトやツールを選ぶ際に注意すべきことや、お勧めのツールはどれかということを「教える」ことができるでしょう。

・facebookに初めてログインしたときには、何をどうやっていいのか分からず、facebookの何がいいのかも分からなかったのに、今や毎日ご利用され、「いいね!」が10も20も付くようになった方は、どうやったら最短の時間でそこまでいけるのかを「教える」ことができるでしょう。

・キーワード広告を出しても、広告が表示されずに困るという経験は多くの起業家がするものですが、それを乗り越えた方は、管理画面のどこをどんな風に変更すると解決できるかも短時間で「教える」ことができます。

・一度は確定申告をしたことがある方であれば、まだ未経験の方に対して、帳簿はどんなツールを使うと良いかとか、税理士さんはどのように選んだのか、実際どうだったのかという経験についても、「教える」ことができます。

いずれにしても、これまでの人生、ビジネス等の経験を通じてぶつかってきた壁を乗り越えてきた過程で、その人だからこそ得ることができた、1つ1つは一見したところ小さく見える知識や知恵(Brain)を、まだその経験をしていない方に対して「教える」(Share)していくことは、どんな方でもできるのではないでしょうか?!

そうであれば、ほんのちょこっとだけ先に一歩進んでいる「先輩」起業家が、「後輩」に対して、ほんの少し秀でていること(Brain)を「教え」て(Share)いけば良いのです。

「先輩」起業家にとっては、それを「教える」過程で、自分がやってきたやり方を振り返ることにもなりますし、「後輩」起業家から受ける思わぬ質問によって新たな気付きが得られ、今までよりももっと良い方法を見つけ出すきっかけになるかもしれません。

また、「後輩」起業家にとっては、こんな簡単なことをプロのコンサルタントの方に質問したら、アホだと思われ相手にしてもらえないのだろうかという心配なく(?)、気軽な気持ちで、相談をすることができるのではないかとも考えられます。

逆に言うと、私も気をつけなければならないのですが、プロのコンサルタントであっても、クライアント数が増えていくと、ありとあらゆる角度からの質問が増え、場合によっては、自分自身が経験したことがないような角度からのご質問を頂く機会が増えてきます。

facebookを使いこなしていないコンサルタントが、起業準備中の方からfacebookの活用法について質問を頂いたとき、適確な回答ができるかというと、はなはだ疑問です。むしろ、そのようなコンサルタントに相談するよりは、実際にfacebookでたくさんの「いいね!」をもらえている、「先輩」起業家から学ぶ方が、欲しい答えが得られるばかりか、高いお金をお支払いする必要もなくなります!

以上のように、ほんのちょこっとだけ先に一歩進んでいる「先輩」起業家が、「後輩」に対して、ほんの少し秀でていること(Brain)を「教え」て(Share)いくような「場」ができたとしたら、本当にその人にとって、「今」最も必要なことについて学ぶことができ、起業家として前進するスピードが加速するのではないかと考えています。

まさに、そのようにBrainをShareしていくような活動を実現していくための場として、今回のような、ある意味、一風変わったビジネススクールが必要なのではないかと考えた次第です。

これを図で表現したのが、次のものになります。

シェアのスパイラル・フロー

「先輩」起業家から「後輩」起業家へのShareが、回り回って「場」を創出していく。
そのような、上流から下流に流れていくかのような「フロー」が生まれると、その反作用として、下流から上流に向けての、起業家として次のステージに行くための上昇気流が生まれる。

まさに、そんな「場」が生まれたらいいなと切に思っています。

では、本当にそんなことがことが起こるものなのでしょうか?!

それをより直感的にご理解頂くためにも、「中国の環い(まるい)集合住宅」のお話をしておきたいと思います。それについてはこちらをご覧ください!

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